依然として明るい兆しの見えない就職戦線に、このところ傾向の変化が起きている。
それまで大企業に集中していた人気が、徐々に中小企業に移っているというのだ。
実際、2013年3月卒業予定の大学生・大学院生を対象にした調査では、中小企業への就職希望者が、14年ぶりに大企業を上回っている。
高い競争倍率から、大手への入社に見切りをつけた学生もいるだろう。
しかし、その一方で知名度に惑わされず、企業の独自性や自由度を重視する学生が増えているという見方が強い。
一流企業が常に最上とは限らない、というわけだ。
バドミントンでも同じことが言える。
一流プレーヤーや強豪校の練習をそのまま実践する初・中級者をよく見かける。
しかし、一流の練習が最上の練習とは限らない。
具体的に例を挙げてみてみよう。
仮にあなたが新人戦に備えて、一流プレーヤーの練習を取り入れたとする。
しかし、あなたと彼らでは基本スペックが違う。
「これはできて当然」という前提が違う以上、同じ練習をしてもそのプレーは再現できない。
無理して練習をつづけても、体を壊してしまうのがオチだ。
身の丈に合わない練習で効果が出ない理由はもう1つある。
それは相手だ。
一流プレーヤーや強豪校が戦うのは、それに見合った強さを持つ相手。
当然、彼らがしているのは、高度なテクニックと身体能力を持つ相手に勝つための練習だ。
しかし、あなたが戦う相手はどうだろう?
高度なテクニックや戦略は、ある程度のレベルの相手でなければ通用しないことが多い。
そのフェイントに引っかかるだけ先を読んでくれるだろうか。
相手が裏をかいてくることを前提に立てた戦略は機能するだろうか。
いくら努力して身につけたスキルも、役に立たなければ宝の持ち腐れだ。
バドミントンは相手ありき。
自分の目指すべきプレーと、戦うべき相手がマッチしなければ、結果を出すのは難しい。
新人戦に勝つには、新人戦のための練習と戦い方があるのだ。
■ 今日の格言 「勝てるプレーヤーは就活にも慎重」