サーブがうまい選手はここまで考える

サーブ

久しぶりに行われた他チームとの合同練習。

他人の目を意識することで、普段と同じ練習にも程よい緊張感が生まれる。

そしてゲーム練習の時間がやってきた。

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今日は以前から交流のある他チームとの合同練習。

慣れない体育館で、いつもと違う相手とやる練習はとても刺激になる。


基本練習が終わり、いよいよ実戦形式のゲーム練習が始まる。

対戦するのは・・・相手チームの副キャプテン。

バドミントンもうまいし、何より気さくな性格でとても話しやすい人物だ。


「手加減はなしだよ。順平くん。」

「はい、望むところです!」


何度か試合でのプレーは見ているが、直接対決の経験はない。

まずは相手の実力を見極めなくては。


(ラインぎりぎりのショートサーブで様子を見よう・・・)


慎重にサーブを打つ順平。


だが・・・基礎練習の時は気づかなかったが、このチームはいつも自分が使っているのと違うシャトルを使っている。

思ったよりもシャトルが飛ぶ。

伸びてしまったサーブを押し込まれてしまった。


その後もコントロールが定まらない順平。

普段の思い切りの良いプレーができず、結局負けてしまった。


「あぁ、シャトルがちゃんと飛んでればなぁ。」


実力を出し切れなかったことに、思わずグチが漏れる。

ふてくされる順平に声をかけてくる者がいた。

我チームが誇るサーブの名手 クリス花柳だ。


「おや?順平くん。もう終わったのかい?」

「・・・はい、シャトルが飛び過ぎて、負けちゃいました。」


その一言を聞いた瞬間。

クリスから笑顔が消えた。


「・・・そんなことを言っているから、君はいつまでたっても3流なんだよ。」


やがて、クリスのゲーム練習が始まった。

シャトルの飛びの違いに戸惑ったのか。

序盤は、ショートサーブにいつものキレがなかった。


しかしそれで終わらないのがサーブのクリス。

相手の胸元や肩に狙いを変え、すぐにゲームを立て直した。


「これが・・・1流と3流の差か・・・」


自分の考えの甘さを思い知る順平であった。

ポイント

「シャトルが飛び過ぎていつものプレーができなかった。」

「シャトルが飛ばなすぎて力を出せなかった。」

と嘆く人をよく見ます。


でもこれって仕方のないことなのでしょうか?

・・・そんなことはありませんよね。


エアコンが入っていなくても、風のある体育館はたくさんあります。

同じシャトルであっても飛びが違うことだってあります。


本番の試合を慣れた環境でできることなど、まずありません。

だからこそ、安定して結果を出せる人はあらゆる展開に対応できるよう、準備をします。

「シャトルが・・・」「会場が・・・」という発言は、準備不足の言い訳に過ぎないのです。


相手のプレースタイルを研究し、対策を立てるのは当たり前。

しかし本当に強い人は、その先までを考えるのです。


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