ベティ・エドワーズという美術の教師がいる。
絵を教えることについては天才的と呼ばれている人である。
そんな彼女の教えに、こんな言葉がある。
「親指を描きたいなら、親指の周りの空間を描きなさい。」
輪郭を捉えるのは難しい。
そこで、被写体そのものを描くのではなく、その周りを描く。
一種の消去法ともいえるだろう。
もしかしたら、美術の授業で教わった人もいるかも知れない。
これはバドミントンにも応用できる手法である。
「やるべきことを明確にしなさい」というのは、どの指導者も言うことだ。
目標の明確化は、練習の効率化とバドミントン上達に欠かせない大切なことだ。
しかし、やるべきことは、1つ挙げれば「あれもやらなきゃ、これもやらなきゃ」と芋づる式に出てくるものだ。
これではとても集中などできない。
だが、「やらないこと」をベースに考えると話が変わってくる。
雑念が消え、本当にやらなければいけないことに光が当たるのである。
成長を続ける人は、複雑なことはしない。
余計なことをせず最短で上達するための、シンプルな仕組みを作っているのだ。
■ 今日の格言 「上達の早い人は絵もうまい」