同じ配球で決められてしまう人の特効薬

レシーブ

ゲーム練習で、後輩にまさかの敗北を喫してしまった順平。

思わぬ弱点を露呈され、なんとか修正しようと四苦八苦するが、なかなか直らない。

そんな順平にレシーブプリンセス優子は・・・

スポンサード リンク


ガックリ

順平はコートに崩れ落ちた。

バドミントン歴半年の後輩相手に、まさかの大敗。


先輩としてのプライドを傷つけられた順平。

思わぬ勝ち星を拾ってテンションが上がっているのか、後輩は上機嫌で話しかけてきた。


「順平さんって・・・バック奥に振ると必ず山なりのドロップで返してきますよね。」


ガーン


思わぬ弱点を指摘され、ショックを受ける順平。

だが、落ち込んでばかりもいられない。

すぐに気持ちを切り替えることにした。


レシーブプリンセス優子をパートナーにのぞんだ、本日2回目のゲーム練習。

バック奥に振られるたびに、低く返すレシーブを意識するが・・・なかなかうまくいかない。

相手もそれを知っているから、バック奥ばかりを狙ってくる。


イライラがつのる。

そんな順平の肩が叩かれた。優子だった。

あまりに同じミスを繰り返すから、怒っているのだろうか。

だが、優子の口から出たのは文句ではなかった。


「・・・順平・・・君・・・欲張り・・・過ぎだ・・・よ。」

「欲張り?」


何を言われているのかわからず、きょとんとしてしまった順平。

優子は話を続ける。


「・・・今の順平君・・・バック奥に打たれたら・・・ドロップ以外の球を打って・・・なおかつ・・・うまく打とうと・・・してる。」

「何かおかしいですか?」

「・・・最初は・・・ドロップを打たないことだけ・・・考えて・・・別にうまく打とうとしなくても・・・良い。」

「でもそれじゃ、ミスしてることには変わらないじゃないですか。」

「うん・・・でも同じミスは・・・してない。それが・・・大事。」

ポイント

どんなに意識をしても、同じミスを繰り返してしまう時ってありますよね。

意識しても直らないどころか、意識すればするほど悪化することさえあります。


こんな時、まずやるべきは「ミスのパターンを変えること。」

うまく行かなくても良いから、同じミスをしないことだけに集中します。

そして、それができるようになったら精度を高める、という2段階で修正をはかるのです。


この際、大切なのが「うまくやろうとしないこと。」

「普段と違うことをする」ことと「うまくやること」の2つを同時にすると混乱してしまいます。

まずは、同じミスにハマっているドツボ状態から抜け出すことが大事なのです。


バドミントンには、一見遠回りなことが結局得になることは意外にあります。

急がば回れの考え方は、覚えておいて損はありませんよ。


スポンサード リンク

関連記事