スラムダンク。
日本全国にブームを巻き起こしたバスケットボールマンガの金字塔だ。
1996年の連載終了後もその人気は衰えず、2010年時点での累計発行部数は、国内で1億冊をゆうに超える。
この物語の主人公「桜木花道」は自分が天才だと信じて疑わず、日々それを公言している。
元不良でバスケットボールのバの字も知らなかったが、急成長しチームになくてはならない存在となる。
恵まれた体格。
もともとあった素質。
そして努力。
少年マンガの王道にのっとった展開で成功を掴んでいる。
しかし、桜木が素人からあれだけの急成長を遂げたことに、もう1つ大切な理由があるのはあまり知られていない。
それは、冒頭でも触れた「自分を天才だと信じ、それを周囲に公言してきたこと」だ。
これにはバドミントンにも通じる大切な要素が隠されている。
桜木は、たとえ根拠はなくても、事あるごとに自分の才能をアピールしてきた。
一方、バドミントンの現場を見ていると、彼とは真逆のプレーヤーをよく見る。
彼らは、自分はパワーがない・体が小さい・プレッシャーに弱い・・・など、自分の弱点を平気で人に話す。
これでは、メンタルに苦手意識を植えつけているのと同じだ。
そして、弱気な発言にはもう1つ大きな弊害がある。
想像してみて欲しい。
たとえば同じくらいの実力の選手が2人いたとする。
一方は自分を天才だと公言し、もう一方は常に自分の弱点を口にしている。
あなたが監督だったら、どちらを試合に使うだろうか。
1回の実戦経験は100回の練習よりもプレーヤーを成長させる。
自分をアピールできないというのは、この貴重なチャンスを棒に振っているのと同じ事なのだ。
もちろん実力がなければ試合には出れない。
しかし、「実力さえあれば使ってもらえる」と黙っていては、チャンスはあなたから去ってゆく。
自分をアピールするというのも強さのうちなのだ。
■ 今日の格言 「天才桜木花道の急成長にはワケがある」