健康志向や美食ブームも手伝って、歴史ある名店が見直されるようになってきている。
その一方で不況のためか、一見さん向けの安価なメニューをつくったり、インターネットで広告展開を始めるお店も出てきた。
また、後継者不足の問題もあり、広く職人を募集している店も増えてきている。
しかし、秘中の秘としてコツや技術を秘密にする職人気質のお店はまだまだ多く、それが原因で昔ながらの技術が廃れることが危惧されている。
バドミントンでも、秘密主義のプレーヤーは意外に多い。
しかし、これはあまり賢いやり方とは言えない。
なぜなら、コツや技術をシェアすることで得られるメリットを手放しているからだ。
まず、第1のメリットはチームが強くなることだ。
チームの総合力が上がれば、練習の質が高まる。
そして、試合を勝ち進む確率が高まり、よりレベルの高い実戦経験が積めるようになる。
チームはもちろん、めぐりめぐって、結局自分が得をするのだ。
また、技術をシェアすることにはもう1つ、大きなメリットがある。
それは、教えることで理解度が飛躍的に上がることだ。
ある調査によると、技術はその学び方によって理解度に大きな差が出ることがわかっている。
以下がその一覧だ。
<方法別習得度>
●聞く 10%
●見る 15%
●聞いて・見る 20%
●話し合う 40%
●体験する 80%
★教える 90%
人に教えられるようになるためには、それだけ深く理解をしなければいけない。
常に教えることを意識することで、普段の練習がより濃いものになるのだ。
自分が仕入れた技術を、自分一人で止めておくのがどれだけもったいないことかわかるだろう。
誰だってとっておきのことは秘密にしたいものだ。
しかし、それでは井の中の蛙、小さな世界に収まってしまう。
秘密主義は自分の優位を保つどころか、逆に下げている可能性があることを忘れないようにしたい。
■ 今日の格言 「本当に強いヤツの口は軽い」