レシーバーが何を考え、どんなサーブを待ち、どんなゲーム展開に持っていこうとしているのか。
それがわからない限り、ゲームの流れを呼び込めるサーブを打つことはできない。
サーブのクリスこと、クリス花柳のサーブに一歩でも近づきたい順平は・・・
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レシーバーが何を考え、どんなサーブを待ち、どんなゲーム展開に持っていこうとしているのか。
それがわからない限り、ゲームの流れを呼び込めるサーブを打つことはできない。
サーブのクリスこと、クリス花柳のサーブに一歩でも近づきたい順平は・・・
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「まったくだ。こっちの考えてることが分かるみたいだ。」
クリスペアとのゲーム練習を終えたペアの会話を聞いた順平は、心の中で同意した。
実際、クリスのサーブを受けるとその言葉の意味を実感できる。
こちらがショートサーブを狙えばロングサーブが、短く返そうとすれば長く返さざるを得ないコースに飛んでくる。
練習終了後。
帰り支度をするクリスを呼び止める順平。
「クリスさんって・・・エスパーですか?」
「えっ?」
突然の質問に面食らうクリス。
そこで順平は、事の経緯を説明した。
「ははは、そういうことか。」
「僕もそう思います。相手の考えが読めるか、コートの外から全体を見渡しているようにしか思えません。」
クリスは笑って体育館を出た。
後に続く順平。
「ねぇクリスさん。ケチケチしないで教えてくださいよ。」
「・・・ケチケチって・・・。そりゃやっぱり経験だよ。僕が何年バドミントンやってると思ってるんだい?」
「そうですか・・・やっぱりすぐできるものじゃないですよね。」
「・・・そんなにカンタンにできるなら苦労しないよ。ただ・・・」
「ただ?」
今日のクリスは機嫌が良いのだろうか。
いつもなら秘密主義なのに、今日はずいぶんとよく喋る。
「次の練習で僕のサーブをよーく見てみると良い。僕がどこからサーブを打ってるかを、ね。」
そしてある日の練習。
順平はクリスがサーブを打つのを今か今かと待ち構えていた。
そして・・・
「あ、クリスさん僕よりずっと後ろからサーブを打ってる。」
ポイント
いつもサービスラインぎりぎりからサーブを打っている方は、試しに少し後ろに下がって打ってみてください。
わずか50cmさがるだけでかなり視界が変わり、相手の立ち位置や構えなどが見えるようになります。
ただ、サーブの位置を変えると感覚が変わってしまうので、いきなり実践で試すのではなく十分な練習を積んでからにしましょう。
また、ダブルスの場合、サーバーが下がりすぎるとパートナーも後ろにポジションを取ることになります。
フォーメーションのバランスが崩れないよう、十分なコミュニケーションを取るようにしてください。
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