決まるプッシュと決まらないプッシュの違い

プッシュ

ネット前に上がったチャンスボールに使われるプッシュ。

バドミントンダブルスのなかで最も得点力のあるショットの1つである。

ただ、ネットにかかってしまったり、沈まなかったりと、ミスをしがちなショットでもある。

順平もまた、プッシュの難しさに苦しんでいた。

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「よっしゃ!」

「順平、ネットに触れたぞ。」

「え~!?」


せっかく決まったと思ったプッシュは、残念ながらタッチ・ザ・ネット。

自信があっただけにショックも大きい。

心の中で自分をなぐさめる順平。


(今のはアグレッシブに行った結果だ。ドンマイドンマイ)


またネット前にチャンスボール。

今度こそ!

だが・・・思ったより球が伸びてしまい相手前衛に拾われてしまった。


その後、パートナーが連続スマッシュで流れを引き寄せてくれたため、ゲームには勝てたものの、素直に喜べない順平。

自分がプッシュを決められていれば、もっと楽に勝てたはずなのに。

今回はたまたま勝てたけど、相手がもっと強かったらつけ込まれていたなぁ。


もっとコンパクトなスイングで、強い球を打てるようにならなくては。

気持ちを切り替え、プッシュの練習を始めた順平。


「強く、小さく、強く、小さく・・・」


そう口に出しながら打ち続けるが・・・良くなるどころかますます悪くなっていく。


まだまだ~


そこにジュースを買いに行っていた前衛マエストロ元木が戻ってきた。

順平の練習をしばらく見てから声をかける。


「順平。お前がやってるのはプッシュじゃなくてヒットだぞ。」

「えっ?ヒット?」

「プッシュは打つものじゃない。押しこむものだ。」

ポイント

特にネット際が難しいバドミントンのプッシュ。

「決めたい」「決めよう」という意識が強いとどうしてもミスが多くなります。


良いプッシュは強い球ではなく、速く落ちる球です。

強振で強い球を打つより、タッチのスピードを速め、角度をつけたほうが決めやすくなります。

ひじよりも手首を意識し、打つより押す感覚でやってみましょう。


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