スマッシュを安定して返せるレシーバーは相手にとって脅威。
それだけでプレッシャーをかけることができる。
しかし、初速300km/hのシャトルがそうそう簡単に打ち返せるわけもなく・・・
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スマッシュを安定して返せるレシーバーは相手にとって脅威。
それだけでプレッシャーをかけることができる。
しかし、初速300km/hのシャトルがそうそう簡単に打ち返せるわけもなく・・・
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順平のレシーブははるか彼方へ飛んでいった。
だいぶ慣れたつもりなのに、なかなか思うようにいかないスマッシュレシーブ。
愛用のバドミントン教本に忠実に、しっかりラケット面をつくって体の前でとらえることを意識してはいるのだが・・・なかなかうまくいかない。
最初は反応すらできなかったことを考えると、進歩はしていると思う。
しかし、アウトになってしまったり、浮いたり伸びたりしてしまっては意味がない。
「まだ面が開きすぎてるのかなぁ・・・」
何度もチェックを繰り返す順平。
レシーブのうまいチームメイトはただ当てるだけで、相手の打ちづらいコースへ飛ばせるのに、自分のレシーブは・・・
行き詰った順平はとりあえず一息入れようと考えた。
たしか、まだスポーツドリンクが残っていたはずだ。
自分のバッグを取ろうと振り返ると、目の前にレシーブプリンセス優子がいた。
「うぉ、びっくりした。」
思わずのけぞる順平。
いつからいたんだ、この人は・・・
っていうか気配を消して人の背後に立つのはやめてほしい。
にっこり笑ってさらに一歩近づいてくる優子。
ち、近いってば。
優子は、のけぞった順平の肩を少し押して、上体をまっすぐにした。
「そう・・・その・・・構え。」
「えっ?」
言うだけ言ってさっさとその場を後にする優子。
な、何だったんだ!?
午後のゲーム練習。
相手はチームでも指折りの超攻撃型ペア。
コートに入る前に順平は優子のことを思い出していた。
強いスマッシュに対して、腰が引けないように意識してたけど・・・
優子さんは、もう少し上体を立てたほうが良いって言いたかったのかな。
ゲームは予想通り、相手の攻撃で始まった。
サイドバイサイドでのレシーブを余儀なくされる順平ペア。
やがて強烈なスマッシュが順平に打ち込まれた。
優子の指導を思い出し、体を起こしてレシーブにのぞむ順平。
すると、シャトルは低い軌道で前衛のサイドを抜き、厳しいコースに飛んだ。
パートナーの先輩が声をかけてくれる。
「順平くん、いいレシーブだね。面がきちんとできている。」
「ありがとうございます。優子さんに言われて体を起こしてみたんです。」
「うん、前傾姿勢取り過ぎるとどうしても面が作りにくいからね。」
あ、だから優子さんは・・・
改めて納得した順平であった。
ポイント
特にバドミントン初心者は、強打を打たれると腰が引けてしまいがち。
すると、上半身は必要以上に前傾姿勢をとってしまいます。
上体が倒れすぎていると、練習やイメージトレーニングでせっかく面を意識していてもそれがうまく機能しません。
また、後衛のレシーブはスマッシュだけでなく後方へのクリアにも対応しなければなりません。
その時前傾姿勢を取りすぎていると、のけぞらされてしまいます。
特に後衛のレシーブがうまくいっていないと思ったら、まずは前傾姿勢を疑ってみましょう。
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