うまい前衛のいるペアは強い。
前衛を抜くだけで苦労するし、抜けたとしても後衛の絶好球になってしまう。
そんな抜かれない前衛を目指す順平だが、それはカンタンなことではないようだ。
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うまい前衛のいるペアは強い。
前衛を抜くだけで苦労するし、抜けたとしても後衛の絶好球になってしまう。
そんな抜かれない前衛を目指す順平だが、それはカンタンなことではないようだ。
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ゲーム練習終了後、さっきまでペアを組んでいた先輩にくぎを刺された。
確かにそのとおりだった。
あれでは前衛に入っている意味がない。
自分のせいでゲームを落としたのはわかる。
ただ、こればっかりはすぐに解決できる問題ではないという気持ちもある。
動き出しをもっと早くして、スイングスピードを早めれば良いのだろうが、そんなことすぐにできるわけがない。
トレーニングだって毎日している。
もう少し気長に待ってくれても良いじゃないか・・・
ふてくされている順平。
突然、首筋に刺激を感じて飛び上がった。
振り返ると、前衛マエストロ元木が立っていた。
手にはジュースを持っている。
それを首筋に当てられたのだ。
「元木さん。びっくりするじゃないですか。」
「はは、悪い悪い。聞いたよ。今日、前衛抜かれまくったんだって?」
「・・・まくったって・・・まあ、そうなんですけど。」
元木は順平にジュースを渡すと、ラケットをクルクル回した。
そしてなぜか、野球の素振りの真似を始めた。
「俺、今度野球見に行ってくるんだ。チケットもらってな。」
「そうなんですか?」
前衛のことが尾を引いて、話が頭に入らない順平。
返事はしたが、関心はない。
元木が話を続ける。
「なぁ、順平。」
「はい。」
「野球ってすげぇよな。あんな速い球打つんだから。」
「・・・初速だけならバドミントンのほうが速いですよ」
「まあそうだな。お前、バッティングセンター行く?」
「まぁ、たまにですけど。」
「スピード速い台で打つときお前どうする?」
「・・・そりゃぁ、バットを短く持って・・・あっ!!」
正直、どうでも良い話だと思っていたことが、それが元木からのアドバイスだと気づき、聞き流していたことが恥ずかしくなった順平であった。
ポイント
ラケットを短く持てば、スイングがコンパクトになって抜かれにくくなる。
当たり前のことに思えますが、抜かれることが多い人に限ってやっていないもの。
この時グリップを握るのではなく、軽くつかむイメージでリラックスするとさらに良いです。
速いスイングをしなければと力むと、逆にスムーズなスイングができなくなるものです。
もし思い当たる人がいたら、今から意識を変えてみましょう。
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