バドミントンの花形プレー「スマッシュ」をより速く、より強く。
順平の試行錯誤はつづく。
今はスイングスピードアップのために、時間さえあれば筋トレをしている。
後衛のスペシャリスト大垣のようなたくましい腕を手にいれれば、きっと今より力強いスマッシュが・・・
順平の夢は叶うのか。
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バドミントンの花形プレー「スマッシュ」をより速く、より強く。
順平の試行錯誤はつづく。
今はスイングスピードアップのために、時間さえあれば筋トレをしている。
後衛のスペシャリスト大垣のようなたくましい腕を手にいれれば、きっと今より力強いスマッシュが・・・
順平の夢は叶うのか。
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誰もいないコートで腕立て伏せを続ける順平。
アゴから滴り落ちるがポタリ・ポタリと正確なリズムを刻む。
「48、49、50!!よしっ、2セット目終了!」
より鋭いスマッシュを目指して取り組んている毎日50回x3セットの腕立て伏せ。
疲れで筋肉痛も感じなくなった。
こんなときに思い浮かべるのは、後衛のスペシャリスト大垣のたくましい二の腕だ。
血管が浮き出て、子供の足より太い。
「ああ、大垣さんの腕・・・良いなぁ。」
スポーツドリンクを買おうと振り返ると、そこには大垣がいた。
なぜか青ざめた顔をしている。
「順平くん、君、僕のことをそんな目で見ていたの?君のことは好きだけどそっちの期待にはちょっと・・・」
数分後。
順平は誤解を解いた大垣とジュースを飲んでいた。
「アハハハ。そういうことか。ごめんね順平くん。」
「いえ。僕の方こそ紛らわしいことを言ってすみません。」
チラリと大垣の方を見る順平。
自分の腕も決して細いわけではないはずだが、大垣の前ではかすんでしまう。
それからしばらくは、とりとめのない話が続いた。
やがて、大垣は真顔になって口を開いた。
「順平くん、ピザって10回言ってみて。」
「えっ?」
「いいから早く!」
「もしかして・・・その後ヒジを指さして『ここは?』って聞くんじゃないですよね。」
無言で帰ろうとする大垣。
その目には涙が浮かんでいる。
慌てて引き止める順平。
「いいんだいいんだ。どうせ僕なんか・・・」
「言います、言いますよ大垣さん。言わせてください。」
「えっ?僕のこと嫌いじゃないの?」
「そんなわけないじゃないですか。大好きですよ!!」
「そう?そうだよね。」
どうやら機嫌を直してくれたようだ。
やれやれ。
大垣は上機嫌で話を続けた。
「じゃあ特別に良いこと教えてあげるよ。」
「良いこと?」
「順平くん、スマッシュ打つとき、まず腕を上げるでしょ?それだと真後ろにラケットを引いて一直線に振り下ろすことになるよね。」
「はい。」
「鋭いスイングをするんだったら右後ろから左前へ円を描く軌道のスイングをした方が良いよ。遠心力がプラスされるから。」
「なるほど。」
「円を描くスイングのコツだけど・・・順平ちゃん、ちょっと後ろ向いて。」
「はい。」
「バカが見~る~・・・あ、順平ちゃん。もしかして、怒っちゃった?」
笑い転げる大垣。
無言で帰ろうとする順平。
その目には涙が光っていた。
ポイント
一直線のスイングは、ヒジが窮屈になりがち。
スマッシュのように少しでも高い打点でシャトルを打とうとすればなおさらです。
これではキレのある鋭いスイングはできません。
これを解消するには、スイングに入る直前に腕を下げ、ヒジを後ろに引くのが効果的です。
自然にヒジが縮こまらない、遠心力をフルに使うスイングができます。
これをおさえれば、スマッシュだけではなく、バドミントンの様々なショットが楽に打てるようになりますよ。
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