社会人バドミントンチームの新人 順平はロングサーブのリターンに苦しんでいた。
奥に打ち込まれるとどうしても力のないリターンになってしまうのだ。
チームメイトもそれを知っていて、ゲーム練習になるとロングサーブばかり打ってくる。
悩む順平にサーブリターンの達人ミチルは・・・
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社会人バドミントンチームの新人 順平はロングサーブのリターンに苦しんでいた。
奥に打ち込まれるとどうしても力のないリターンになってしまうのだ。
チームメイトもそれを知っていて、ゲーム練習になるとロングサーブばかり打ってくる。
悩む順平にサーブリターンの達人ミチルは・・・
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ゲームが終了するなり、ミチルは順平に詰め寄った。
順平は深いため息をついた。
ミチルに言われるまでもなく、もっと鋭いスマッシュリターンで返さなければ打ち込まれるのはわかっている。
しかし、シャトルは思ったとおり飛んでくれない。
ミチルの罵声も辛いが、何よりも弱点を突かれるのが辛い。
休憩時間。
順平は考え込んでいた。
だが、何が悪いのかわからない。
相手がロングサーブを打ってきたと思ったら、落下点にはできるだけ早く入るようにしている。
スイングだって腕が縮こまらないように意識しているから大丈夫なはずだ。
それなのに・・・なぜ強いリターンができない?
「何?またそのアリよりも少ない脳みそで考え事?」
声のした方を見ると、ミチルが立っていた。
手には新発売のスポーツドリンクが握られている。
新しもの好きのミチルらしいセレクトだ。
「すみませんミチルさん。アホなりに考えてますので1人にしていただけますか?」
「ふーん。まあ良いけどアホが頭使ったって時間の無駄だと思うわよ。」
「じゃあ、ミチルさんが解決法を教えてくれるんですか?」
「気合い!」
「・・・聞いた僕がバカでした。」
再び考え込む順平。
もう間もなく休憩時間が終わる頃になってミチルは口を開いた。
「立ちなさい。」
「はい?」
「いいから立ちなさい。同じことを2度言わせないで。」
言われたとおり立ち上がる順平。
ミチルは上から下までマジマジと順平を見た。
「ふーん。一応人並みの足の長さはありそうね。もっと短いと思ってたわ。」
「何が言いたいんですか?」
「短足じゃないならあんなチョコチョコ動かないで、もっと少ない歩数で落下点に入ることを意識しなさい。」
ポイント
バドミントンダブルスの中で、ロングサーブのリターンは、一気にバックステップで落下点に入り、スマッシュで返すのが基本です。
ただ、バックステップを細かい歩数でやると、どうしても落下点に入るのが遅れてしまいます。
また、重心を整えるのに時間がかかったり、スマッシュを打つ際の足位置の固定が遅れ、力強いスイングができません。
ポイントは出だしのヒザの使い方。
タイミングをあわせて十分な沈み込みを入れることで、より早く移動することができます。
一朝一夕でできるものではありませんが、歩数とタイミングを意識することが効果的なバックステップへの近道です。
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