練習を効率的にする時間の使い方

練習

人は誰でも、1日=24時間の中で生きています。

忙しい社会人はもちろん、学生だって、バドミントンに打ち込める時間には限りがあります。

そんな限られた時間の中で、効率を最大限に上げるのも、指導者の重要な仕事のひとつです。

さあ、あなたはどうしますか?

それではストーリーをどうぞ。

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土曜日。

早起きして家の用事を済ませ、コーヒーを飲みながら本を読んでホッと一息。

昼食を済ませた岡崎は、退屈を感じて家を出た。


ブラブラ学校まで歩き、自主練をする部員を見てから買い物にいく。

最近の岡崎の週末だ。


体育館の扉を開けると、予想通り数人のバドミントン部員たちが練習をしていた。

いつもと違い、それぞれが自由に自分なりのメニューで練習をしている。

岡崎はそのひとりに声をかけた。


「よう、木村。練習ははかどっているか?」

「あ、先生。それがいろいろやりたかったんですけど、どれも中途半端で・・・」

「そうか。あんまり無理をしないようにな。」

「でも、全然時間が足りないんです。」


新人のビジネスマンみたいな悩みだな。

岡崎は心の中で苦笑した。

でも、バドミントンを精一杯やりたい、少しでも時間を有効に使いたいという気持ちはわかる気がした。


「じゃあ、効率が2倍になるとっておきの方法を教えてやるよ。250万円のノウハウだ。」

「え?250万円!?」


250万円という言葉に、思わず息を飲む木村。

岡崎は話を続けた。


「まず今日やりたいことを6つ紙に書け。」

「は、はい。」

「それが終わったら、そこに重要度順に番号を書くんだ。」

「はい。」

「その順番に進めるんだ。そして次の日は、前の日にできなかったことを含めて6つ書いて優先順位を割り振る。その繰り返しだ。以上。」

「えっ?それだけですか!?」

「ああ、それだけだ。」


あまりに簡単で拍子抜けしてしまった木村。

不満そうな顔に気づいているのかいないのか、岡崎は涼しい顔で話を続ける。


「お前は難しいノウハウに取り組みたいのか?それとも、練習の効率を上げたいのか?」

「そ、それはもちろん・・・」

「そうだよな。じゃあ難しいことは良いことだっていう思い込みを捨てるんだ。そうすれば、お前は数倍成長できるぞ。」

ポイント

ストーリーの中でご紹介した方法は、アイビー・リーという経営コンサルタントが、鉄鋼王のチャールズ・シュワブに提案した方法です。

実際、会社の効率は上がり、アイビー・リーは2万5千ドルの報酬を受け取っています。


どれだけ簡単にするかという考え方。

これは、効率を上げるという小さな枠だけのことではありません。


指導者はつい、複雑なことや難しいことの方が、大きな成果をあげると思いがちです。

しかし、たとえどんなに効果があることでも、それが実践できないでは意味がありません。


効果と容易さ。

そのバランスをどこまでとれるかは、指導者として最も重要な資質のひとつです。


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