チームの雰囲気を明るく前向きにするのも、指導者の重要な役割です。
あなたのチームは毎日、希望に燃えて練習をやっていますか?
でも、もし毎日をポジティブに過ごせているはずなのに、どこかで違和感を感じているとしたら・・・
それはポジティブシンキングの罠にとらわれているのかもしれません。
それではストーリーをどうぞ。
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チームの雰囲気を明るく前向きにするのも、指導者の重要な役割です。
あなたのチームは毎日、希望に燃えて練習をやっていますか?
でも、もし毎日をポジティブに過ごせているはずなのに、どこかで違和感を感じているとしたら・・・
それはポジティブシンキングの罠にとらわれているのかもしれません。
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バドミントン部員たちは今日も汗だくでシャトルを追いかけている。
2年の大滝は、苦手だったクロスのスマッシュに取り組んでいた。
これをマスターすれば、攻撃の幅がぐっと広がる。
自分の攻撃に翻弄される相手を想像すると笑いが止まらない。
ラケットを握る手にも力が入る。
そんな大滝に岡崎が声をかけた。
「よう、どうだ大滝。練習ははかどっているか?」
「あ、先生。次の大会、期待していてください!」
「そうか。そりゃあ楽しみだな。で、うまくいっているのか?」
「絶対に去年の雪辱を晴らしてみせます!」
希望にあふれた表情の大滝とは対照的に、岡崎は少しだけ表情を曇らせた。
「お前、そのクロススマッシュは本当に大会までに使いものになるのか?」
「あと2週間あります。」
「本当に2週間で大丈夫か?」
「え?」
「その2週間でクロススマッシュを取り入れた戦術が立てられるのか?パートナーとのコンビネーションはつくれるのか?」
「ええと・・・その・・・」
「っていうか本当に2週間でマスターできるのか?」
戦術、コンビネーションという言葉が出た瞬間、大滝は固まってしまった。
目の前のスキル習得しか考えていなかったようだ。
「できることとできないことを冷静に見なければ、あとで後悔するのはお前だぞ。」
「でも、先生はいつもポジティブシンキングが大切だっていってるじゃないですか。俺はどっちを信用したら良いんですか?」
大滝は少し不満そうな顔をした。
岡崎は大滝の肩をポンと叩くとニッコリ笑った。
「両方だ。建設的なネガティブシンキングができるようになって、初めて本当のポジティブシンキングができるんだ。」
ポイント
ポジティブシンキングには、行動を起こしやすいというメリットがあります。
そのため、バドミントンに限らず、さまざまなシーンでポジティブシンキングが重要視されています。
しかし、ポジティブシンキングには、自分にとって都合の悪いことを見えなくしてしまうというデメリットもあります。
すると、失敗しているのに同じ行動を繰り返してしまう現象が起こってしまうのです。
一流のコーチと呼ばれる人は、ネガティブシンキングの本質を理解しています。
ポジティブシンキングで行動を、ネガティブシンキングでリスクを管理し、バランスよくプレイヤーを導くのです。
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