社会人チームの新人メンバー順平はサーブレシーブに対応できないという問題を抱えていた。
そんなある日、順平はその問題を解決するべく、サーブレシーブの達人こと、ミチルのゲームを見ることにした。
そこで浮かび上がった彼の課題とは・・・
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社会人チームの新人メンバー順平はサーブレシーブに対応できないという問題を抱えていた。
そんなある日、順平はその問題を解決するべく、サーブレシーブの達人こと、ミチルのゲームを見ることにした。
そこで浮かび上がった彼の課題とは・・・
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雨が降ると、バドミントンが室内競技でよかったと思う。
ただ、ここ数日気温が上がっているところでの雨降りなので、湿気が少々きつい。
ゲーム練習の時間。
順平はコートの外でミチルの試合を見ていた。
さすがに、サーブリターンの達人を自認しているだけのことはある。
サーブを待つミチルからは、ジャングルで獲物を狙う猛獣のような殺気が漂っている。
この日、順平がミチルを熱心に見ているのには理由があった。
自分のサーブリターンの甘さが気になっているからだ。
相手が厳しいところにサーブを打ってくると、拾いきれずサービスエースになることがよくある。
また拾えたとしても、ネットにかかってしまったり、勢いがないために相手に強打を打たれてしまうのだ。
しかし、ミチルのサーブリターンはそうはならない。
相手がどんなサーブを打ってきても難なく対応している。
そしてなにより、それほど厳しいコースに球がこない。
それからしばらくして、順平はあることに気がついた。
ミチルのレシーブはきっちりしているのに、ミチルのペアのレシーブは甘くなってしまうことがある。
あと気のせいだろうか。
ミチルより、ペアの子の方が厳しいコースを突かれているように感じられる。
そして、またミチルがレシーブをする順番になった。
ネットの上ぎりぎりを通るショートサーブだったにも関わらず、ミチルは1歩踏み出しただけで、プッシュの強打を押し込んだ。
・・・ミチルのペアはあのコースをたしか2歩で・・・
「わかった!!ポジションだ!!」
その後、順平の予想は確信に変わった。
見比べるとわかるが、ミチルはサービスラインぎりぎりにポジションをとっていた。
逆にミチルのペアは、少し後ろにポジションをとっていた。
この違いが1歩目を速くしているのだ。
ミチルの試合が終わった後、雨が上がった。
順平の心同様に晴れた空には、きれいな虹がかかっていた。
ポイント
バドミントンダブルスのサーブは、ショートサーブを主に構成されています。
そのため、サービスラインぎりぎりにポジションをとれば、球が足元に落ちる前に、有利な体勢でレシーブができるのです。
また、前寄りにポジションをとることで、相手にプレッシャーをかけ、ミスや消極的なサーブを誘うことができるのも、このポジションのメリットです。
問題は、この状態でロングサーブを打たれたとき。
ロングサーブは、ショートサーブに比べ滞空時間が長くなります。
そのため、注意深く相手を観察して読めば、この位置からでも対応できるのです。
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