社会人チームの新人メンバー順平はサーブの難しさに悩んでいた。
その悩みを聞いたのがサーブのクリスこと、クリス花柳。
悩める後輩に彼がかけた言葉は・・・
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社会人チームの新人メンバー順平はサーブの難しさに悩んでいた。
その悩みを聞いたのがサーブのクリスこと、クリス花柳。
悩める後輩に彼がかけた言葉は・・・
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昼休みの体育館で、順平は頭をひねっていた。
考えれば考えるほど答えはでない。
そこにやってきたのはクリス。
ウンウン唸っている順平が心配になって声をかけた。
「順平君、お腹でも痛いのかい?」
「あ、クリスさん。それが、ちょっと悩んでいることがあって。」
順平の悩みはサーブだった。
少しずつ基本を身につけ、最近ではゲーム練習にも混ぜてもらえるようになった。
しかし、順平が打つサーブはほとんどリターンエースを決められてしまう。
初心者の順平に文句を言うメンバーはいない。
しかし、練習とはいえゲームで自分が足を引っ張って負けてしまうのはやはり気が引ける。
「クリスさんはいつも、サーブこそがゲームで主導権を取れる一番な方法だっていってますよね?」
「うん、そうだよ。」
「僕にはどうしても簡単とは思えないんです。だってミスすれば即失点だし、強く打ち込んではいけないし、フェイントもかけられないじゃないですか。」
それを聞いたクリスは軽くため息をついた。
「君みたいな人がいるからサーブが一番楽なんだよ。」
「へっ?」
「サーブは安全性重視で入れるだけって頭のサーバーが多いから、レシーバーもそれに慣れてしまう。だからちょっと工夫するだけでドンドン点が取れる。」
それを聞いて順平は絶句した。
自分の認識の甘さを感じると同時に、クリスの勝利への執念に舌を巻いた。
「クリスさん、じゃどうすれば良いサーブが打てるんですか?」
「そんなの自分で考えなよ。」
予想通りの答え。
まあ、確かにその通りだ。
昼休みが終わって、午後の練習が始まる。
別れ際、クリスは順平に声をかけた。
「ああ、せっかくだから1つだけアドバイス。」
「はい、なんですか?」
「君、サーブを打つときにず~っと狙ってるところ見てるよね。そりゃリターンエース取られるよ。」
ポイント
ラリーポイント制が導入されてから、バドミントンのサーブにはよりコントロールが求められるようになりました。
特に初級者の人が、とにかく確実なだけのサーブだけを重視してしまうのもわかります。
しかし、クリスが言うように、少し工夫をするだけで結果が出せるのも事実です。
サーブが簡単なのにはほかにも理由があります。
それは、サーブがバドミントンのプレーの中で唯一、手に持ったシャトルを、自分のペースで打つことがショットだからです。
一瞬の判断を迫られるラリー中のプレーより、じっくりコースを狙えますよね。
サーブが苦手、緊張する、と言う方はこのことを思い出すと、プレッシャーを和らげることができますよ。
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