少しずつレシーブ力をつけ、長いラリーができるようになってきた社会人バドミントンチームの新人 順平。
しかし、いつも接戦を押しきれず負けてしまうジレンマを抱えていた。
果たして彼に足りないものとは・・・
そんな彼に「レシーブプリンセス」優子は・・・
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少しずつレシーブ力をつけ、長いラリーができるようになってきた社会人バドミントンチームの新人 順平。
しかし、いつも接戦を押しきれず負けてしまうジレンマを抱えていた。
果たして彼に足りないものとは・・・
そんな彼に「レシーブプリンセス」優子は・・・
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ラケットを放り出す順平。
今日もあと一歩というところで負けてしまった。
日々の地道な努力の成果か、最近少しずつレシーブ力がついてきているのは実感できる。
少し前なら拾えなかった球にも、何とか対応できるようになってきた。
しかし・・・勝てない。
何かが、何かが足りない。
もっとレシーブ力をつけなくては。
休憩時間がくると、水分補給もそこそこに、いつも愛読しているバドミントンの教科書を開いた。
すでに暗記してしまったレシーブのページ。
汗でふやけている。
トントン
休憩時間ももうすぐ終わろうというところで順平は肩を叩かれる。
誰だ、ジャマをするのは。
もう少し読みたかったのに。
振り返ると、そこに立っていたのは「レシーブプリンセス」小牧優子だった。
趣味の悪いドクロのTシャツが、不気味な雰囲気を醸し出している。
「あ、優子さん。何か?」
優子は順平のポロシャツの袖をつまみ、軽く引っ張った。
「えっ?次のゲーム練習、僕と入れってことですか?」
コックリとうなずく優子。
(外から見ていた方が勉強になるんだけどなぁ。)
順平はそう思った。
しかし、先輩が誘ってくれたのだから、断るわけにはいかない。
そしてゲームが始まった。
相手は序盤から積極的に攻撃を仕掛けてきた。
少し前ならまったく手が出なかったが、今なら拾える。
やっぱりレシーブ力はついてきている。
もっとキツイ球が拾えるようになればきっと勝てるようになるはず・・・
ゲームが中盤に入る頃、順平はあることに気がついた。
それは、順平のレシーブと優子のレシーブでは、相手からの返球が違うことだ。
順平がレシーブした場合、相手は続けて攻撃してくる。
しかし、優子がレシーブすると、相手の攻撃リズムが乱れる。
そして数回打ち合うと、こちらにチャンスボールが上がるのだ。
僕は拾える球が増えたことで満足していた。
だけど、レシーブの本質は、その先だったんだ。
よく見ると優子は順平が拾うのがやっとという球でも、攻撃的に返している。
ゲームは順平・優子ペアの勝利で終わった。
礼を言おうと振り返った。
優子はトイレに向かってダッシュしていた。
コートにいるときはカッコイイんだけどなぁ。
大きなため息をつく順平であった。
ポイント
どんな攻撃も防げるレシーブは確かに心強い武器です。
しかし、そこで満足してはいけません。
どんなにレシーブ力があってもただ拾うだけではバドミントンには勝てません。
いくら拾っても、攻撃をしなければ点は入らないのです。
レシーブ、サーブ、サーブリターン、インターバルの間でも・・・
バドミントンのあらゆるシーンで攻撃を意識しましょう。
その意識が勝利をつかむためのプレーにつながっていくのです。
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