相手が話を聞いてくれないときの対処法

アドバイス

相手が話を聞いてくれないときって困りますよね。

そんなときは、無理やり話をするか、もうあきらめるか・・・

ちょっと待ってください。

まだ打てる手はあります。

それは・・・ストーリーをご覧ください。

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「ちょっと!ああいうときは私がフォローに入るって言ったじゃない!」

「あれは俺の方が取りやすいだろ?少しは融通利かせろよ。」

「もう最低!!」

「最低はどっちだ!?」


体育館に響き渡るユウヤとサツキの言い争い。

どうやらフォーメーションのことで食い違っているようだ。

いつものこととはいえ、こうも毎回だとメンバー間に流れる空気も悪くなる。

それを感じたサツキは、ユウヤに提案を持ちかけた。


「ねえ、ちょうど良い機会だからちゃんと話し合いましょうよ。」

「まあ待てよ。お互い頭に血が上った状態で話しても無駄だろ?また今度にしようぜ。」


サツキの心に怒りが込み上げる。

せっかくこっちから譲歩してあげてるのに、延ばすってどういうこと?


「あんたはいつもそう!どうして問題を先延ばしにするの?」

「先延ばしじゃない。今話し合っても無駄だって言ってるだけだ!」

「もういい!!このユーステノプテロン!!!」

「何だよ、ユーステノプテロンって!?」

「自分で調べなさい!」


休憩時間。

ユウヤとサツキのやり取りを聞いていたキョウちゃんが、サツキに話しかける。


「お姉さま、大変でしたね。」

「まあいつものことよ。」

「少し距離を取ってみたらどうですか?ユウヤさんってバドミントンはうまいけど怒りっぽいし・・・」


キョウちゃんは、サツキに少しだけ意地悪なことを言ってみた。

しばらく考えるサツキ。


「確かにその方が良いのかも知れないわね。」

「・・・」

「でもね、私はそれでもユウヤと一緒にバドミントンをしたい。どんなにケンカしてもやっぱり最後はユウヤと一緒にやりたいの。」

「・・・わかりました。じゃあひとつだけアドバイスを。」

「何?」

「それはですね・・・」


休憩時間が終わり、さっそく話しかけるサツキ。

ユウヤはサツキの話を最後まで聞いていた。

どうやらうまくいったようだ。


「・・・ひとつ貸しですよ、お姉さま。」

ふたりの様子を見届けたキョウちゃんは、練習に戻るのであった。

ポイント

相手に話し合う気がない、と思う前に少しだけ考えてみてください。

もしかしたら、相手は話す気がないのではなく、純粋に整理の時間を取りたいだけなのではありませんか?


ここでのポイントは、問題を解決しようとするとき、人は2種類の対処法を取るということです。


ひとつは、具体的な解決方法を考えるのは後にして、本音を吐き出しあい、まずお互いのストレスを小さくする対処法。

一般に女性がよく取る方法と言われています。


もうひとつは、まず自分の気持ちを整理した上で状況を整え、具体的な解決方法を探す対処法。

こちらは男性がよく取る方法と言われています。


このふたつの違いがわかれば、対処は簡単です。


キョウちゃんのアドバイスを受けたサツキさんは、


「結論を出すのはあとで良いから、まず私の本音を聞いて欲しい」


と言ったのです。


結論を出さなくて良いのなら、時間を取る必要はありませんよね。

また、相手の本音という、問題解決のための材料を手に入れられるメリットもあります。


本当に話し合う気がないのか。

どうせ無駄だとあきらめるのは、それを見極めてからでも遅くはありません。


ちなみに、ストーリーの中に出てきた「ユーステノプテロン」は、約3億8500万年前に生息していた魚類です。


【 本日の教訓 】
  ~バッドエンドを作るのは自分自身~


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